Seaser Conference 2009 Whiteのid:nowokayさんのセッションがとても勉強になったので、セッションのメモ(というかスライドの写経)を載せておきます。
差のつく勉強法200 - 35歳定年説を乗り越えるために何をすればいいか
35歳になりました。
35歳は定年です。
飽きる理由
一通りやった感
- プログラム言語もいくつかやった
- データアクセスの移り変わりも見た
- ユーザインターフェースも見た
- 同じようなプログラムばっかり
35歳定年説を乗り越えるには
- ついていく
- 価値を上げる
- プログラムのおもしろさを知る
- いろいろ作れるようになる
ちゃんと勉強するということ。
何を勉強するか?
- 基礎
情報系の大学でやっていることをちゃんとやる。
プログラムとは何かを知る
- 何が処理できるか →計算論
- 何が書けるか →意味論
- なにを実現できるか →アプリケーション
注:学問的な分類ではありません。
アプリケーションは35歳までに
- プログラム言語
- データベース
- ユーザインターフェース
- ネットワーク
を学んでおく。
意味論
- プログラムに何が書けるか
- どう書くか
→型、関数、クラス
離散数学
離散数学とは
- 意味論 →論理学・集合
- 計算論 →組み合わせ・グラフ
「やさしく学べる離散数学」という本がおすすめ
- 作者: 石村園子
- 出版社/メーカー: 共立出版
- 発売日: 2007/09/30
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論理学とは
- クジラは泳ぐ
- 魚は泳ぐ
- クジラは魚である
これが何でおかしいか
「論理学」という本がおすすめ
- 作者: 野矢茂樹
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 1994/02/18
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論理学をやると、ちゃんとした日本語が書けるようになる。
生きていくために大事かもしれない。
→考えた末に間違った結論を出さないようにするためにいい。
不完全性定理が何を言っているか理解するのは大事。
「論理と計算のしくみ」という本もおすすめ
- 作者: 萩谷昌己,西崎真也
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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集合論とは
「集合とはなにか」という本がおすすめ
新装版 集合とはなにか―はじめて学ぶ人のために (ブルーバックス)
- 作者: 竹内外史
- 出版社/メーカー: 講談社
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組み合わせ理論とは
3つのおかし、3つのアクセサリをおみやげに買った。
4人が最低一つ貰えるように配るには何通りの配り方があるか。
「離散数学「数え上げ理論」」という本がおすすめ
離散数学「数え上げ理論」―「おみやげの配り方」から「Nクイーン問題」まで (ブルーバックス)
- 作者: 野崎昭弘
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/11/21
- メディア: 新書
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グラフ理論とは
- 一筆書きできるかをプログラムで判定
- 点から伸びている線が、奇数になっているのが0か2なら一筆書きができる
プログラマとしては応用がすぐにできるので楽しい。
「Javaデータ構造とアルゴリズム基礎講座」という本がおすすめ
- 作者: 長尾和彦
- 出版社/メーカー: 技術評論社
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アルゴリズムの勉強をしたことがない人向け。
勉強したことがある人は「アルゴリズムデザイン」という本がおすすめ
- 作者: Jon Kleinberg,Eva Tardos,浅野孝夫,浅野泰仁,小野孝男,平田富夫
- 出版社/メーカー: 共立出版
- 発売日: 2008/07/10
- メディア: 単行本
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読めるとすごい。
アルゴリズムのカタログばかり載っている本が入門書に多い。
本当は与えられた問題をどう解釈するかのアプローチを知るのがアルゴリズムのはず。
プログラムは(メソッドの呼び出しなどで)そもそもグラフ構造になっている。
無限ループがあるか、デッドロックがあるかはグラフ構造から把握できる。
アプリケーションなら「トランザクション」
- インターフェース
- 通信
- ストレージ
- 手続き
これらをどう統合するか。
「トランザクション処理」という本がおすすめ
- 作者: ジムグレイ,アンドレアスロイター,Jim Gray,Andreas Reuter,喜連川優
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2001/10/20
- メディア: 単行本
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まとめ
60歳を超えてもプログラマをやるにはこういったことをやっていく必要がある。
一通りやった感があるのは、一通りを知らないということ。
勉強をしていくと、知らないということがわかってきた。
できることが増えれば、同じような仕事をやることもなくなる。