tanamonの稀に良く書く日記

KEEP CALM AND DRINK BEER

過剰品質だからダメだとかいう話

 元記事はあんまり熱心に読んでいないのでリンクは張らない。

 半導体で求められる品質を、必要部分と過剰部分の二つにわけたとする。企業が営利目的で必要としているのは必要部分だけなので、営利目的ではない過剰部分は無くてもいいということになる。
 また、過剰部分は、企業の顧客(既存の顧客と将来の顧客)に対して活動しているわけではないので、社内の従業員向けにやっている活動だということになる。
 そして、社内の従業員向けに無くてもいいものを長期に渡ってやっているとしたら、それはいわゆる福利厚生というものの範疇になる。福利厚生といっても隠れているので、裏福利厚生とでも言うものなのかもしれない。
 
 ここで、半導体工場の知識はまったくないけど二つほど具体的に考えてみる。
 
 工場だと一定割合でケガをする。例えば、10年働いたとして後遺症が残るケガをする割合が、日本を除いた世界平均は0.01%だとする(数字はテキトウですからね)。仮に日本の業界平均が0.001%だったりしたら差の0.009%は裏福利厚生でしょう。ケガしにくいというのは有り難いことですからね。

 次に、空調の効いた室内向け製品なのに実は南極でも宇宙でも動く、という半導体を作ったとする。会社の販路に南極・宇宙関連がなければ、この半導体の南極稼働と宇宙稼働に関する一切は過剰といえるので、無くてもいいものです。エンジニアは嬉々として素晴らしい能力を発揮したんだろうと思うけど、こういった仕事は一般的には趣味という範疇のものになるので、こちらも裏福利厚生でしょう。業務中に好きなことできるって素晴らしいですよね。
  

 結局、業界全体でこのような手厚い裏福利厚生をつけていたら、国内の業界自体が干されそうなのです、というのが現状なのでしょう。
 

 なんか、日本の会社ってこういうの多くないですかね?
経営陣は干される前に裏福利厚生を削ったほうがいいのに、とか思うんだけど、会社が特別にしていることを権利だと思っているサラリーマンも多そうだから、なかなか決断できないのかな?